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TFHD GROUP MAGAZINE
2020年10月15日
ライフスタイル創造から生まれる新しいリゾートのあり方
東急リゾートタウン蓼科「もりぐらし」
INTERVIEW
課題解決型の先進リゾートを具現化するために
東急リゾートタウン蓼科 統括総支配人
安藤 俊則
「東急リゾートタウン蓼科」では2017年から、環境への取り組みと新しいリゾートライフの展開に向け、一部のエリアで、「森で食べる、森と遊ぶ、森に泊まる」をテーマにした「もりぐらし」の取り組みを進めてきました。私も以前から関わりがありましたが、昨年4月に着任した際、現地や周辺を調査して、改めて蓼科の魅力を感じました。
ワークライフバランスからワークアズライフへ、住まい方と働き方に多様な関係性が生まれるなか、今年から「森で癒す、森で働く、森で暮らす」を新たにテーマに加え、タウンを包括する考え方として、「もりぐらし」のリブランディングが始まりました。「森で働く」は、新型コロナウイルスの影響で広がりを見せるテレワークや、仕事とバケーションが一体となったワーケーションにつながる施策です。こうしてリゾートでの暮らしの可能性や選択肢の拡大を図る一方、環境配慮やSDGsへの取り組み、別荘の高齢化問題など、地域が抱える社会課題と向き合う側面も有しているのが「もりぐらし」の特徴です。
蓼科が抱える課題のひとつである交通アクセスも、改善を試みています。今年6月から茅野市で新地域公共交通検討会議が始まり、多様な交通手段を使って効率よく移動するMaaSが実証実験に向けて動き出しました。また、茅野市からの賛同を背景に、土地の所有者である財産区の方と協業して「もりぐらし協議会」を立ち上げ、「もりぐらし」の考え方を周辺地域へと拡大しています。リゾート施設としての魅力を高めていくだけでなく、市のワーケーション計画との融合を図り、定住の促進、関係者の増加など、地域のさまざまな課題解決とともに当施設の新たな価値創造を進めています。
INTERVIEW
先駆的な取り組みに挑戦する「地域の教科書」
長野県茅野市 産業経済部 商工課 係長
北原 一秀 さま
チップ化した間伐材をバイオマス燃料として使う先駆的な試みが「もりぐらし」で始まりましたが、市としても間伐や資源循環は喫緊の課題でした。また、市は地方創生の一環としてワーケーションも推進しています。「森をまもり、森とともに暮らす」というコンセプトは私たちのめざす方向と一致しており、地域の課題解決を図るこの取り組みは、まさに「地域の教科書」です。私自身も、茅野で暮らすよさと価値を一人でも多くの方に知ってほしいと願っています。
INFORMATION
八ヶ岳を望み、古くから湯治場として栄えた地に、1978年に開業した「東急リゾートタウン蓼科」。広大な敷地に約2,400戸の別荘、ホテル、ゴルフ場、スキー場などを備えた複合リゾートとして、お客さまに愛されてきました。2017年には「もりぐらし」をテーマに一部をリニューアル。新しいリゾートライフを提案しながら、地域の課題解決に取り組んでいます。